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【SKL】孤独に濡れても【剣遼】

2015.09.02 00:00|SS
 玄関のドアが開く音がして、俺は自然とそっちに目を向けた。するとどうしたことだか真上が全身びしょ濡れで立ち尽くしていて心底ぎょっとした。
 今日は朝から雨が降っていて、傘を持ち歩かないで外に行くヤツなんて物好きくらいだ。俺がトイレに行っていた最中に出かけたのは知っていたが、まさかこんなに濡れネズミになって帰ってくるなんて。
 とにかくこのまま濡れたままじゃまずいので、慌ててバスタオルを持って真上のそばに駆け寄る。俯いているのと前髪に隠れて表情が読み取れない。
「何やってたんだよ、お前」
 水滴が垂れる髪を拭いてやりながら聞いてみても、真上は何も言ってくれなかった。何か堪えているような、諦めているような、そんな顔をしていた。
 腕は力なく下げられているのに、手はいやに握られていた。気になって開かせてみると、案の定爪が皮膚に食い込んで三日月の傷をいくつも作っていた。
 真上の唇は縫いつけられたように引き結ばれて、動く気配がまったくない。
 どうしよう、とは思ったけれど、ひとまず冷えた身体を早く温めた方がいいだろうと風呂を沸かして真上を半ば強引に押し込んだ。
 適当に服を脱衣所に用意してやって、出てくるのを待つ。
 十分くらいしてタオルを頭に被せた状態で出てきた。横からだと顔が見えない。足取りは元気がないが、それでも俺の隣に来て座った。
 一人になりたくねえのかな、と思った。それから、雨の中歩くのはどんなに寂しくて寒いことだろう、と思った。
 手を繋いだ。温まった手は振り解かれない。真上の手には力は入っていなくて、空気を掴んでいるみたいだったけど。
 またいなくなってしまいそうだったから。そんなのはごめんだから。独りになんて、させたくなかったんだ。
 真上は俯く。何が見えているんだろう。顔が隠れて見えやしなかった。
 それでも俺がいることで、真上が救われていればいいなと思った。
 せめて名前を呼んでくれるまでは、この手を繋いでいたいと思った。




なんとなくこんな話が書きたかった
勢い任せなので細かいことは考えてません
読んでくださってありがとうございました
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