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【SKL】ひだまり・ぬくもり【剣遼】

2014.10.08 22:26|SS
「ほら、来いよ」
 海動は軽く腕を広げて俺をその中に捕えようと画策している。自分から抱きつけばいいものを、あくまでも俺を甘えさせたいらしい。
 ふう、とこれ見よがしにため息をついてみせる。少しだけ海動の眉がひそめられた。
 一歩踏み出せば我慢の限界だというように腕が背中に絡みついてくる。力加減も何もない行為に息が詰まるが、咎める気は起きない。
 とくん、とくん。海動の心臓の音が零距離で聞こえる。
 それはいのちの音。生きている証。
「真上…」
 耳元に寄せられる優しい声。海動は俺とこうしている時、決まってそう呼ぶ。
 くすぐったくて、むず痒くて。それでいてどこか心地好い。
「海動」
 思いがけず声音が穏やかだった。
 海動のそばはあたたかい。日だまりのような、やさしくてあたたかい場所。俺が一番安らげる場所。
 すき、だと。ただそう思った。到底口には出せないが、思うだけならこんなにも簡単だ。
「好きだ」
 俺にとっては困難でも、海動はどうやら違ったようだ。胸にまっすぐすとん、と落ちて。そこから無視できない熱がじわじわと広がって、俺の頬は不覚にも紅く染まった。
「いい加減慣れろよ」
「…無理を言うな」
 相手がお前だから、こうなってしまうんだ。俺の心を乱していいのはお前だけだ。
 背中を預けるのはお前がいい。殺し合うならお前がいい。
 心を明け渡すのはお前一人でいい。
 それらをすべて箱の中にしまいこんで、回した腕に力を入れたら苦しいと文句を言われた。


―――――――

たまにはプラトニックな地獄でも
体温が近いだけでしあわせなのです
読んでくださってありがとうございました
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スパロボ大好きなゲーマー腐女子。清く正しく変態をこじらせ中。

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