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【SKL】しあわせひろいます【剣遼】

2015.03.27 00:00|SS
 地面にひとつ、ふたつ、と。丸くて小さな、きらきらとしたものが落ちている。
 俺はそれを壊さないようにそっと拾い上げて、大事に抱えた。
 みっつ、よっつ、いつつ、と。しゃがんでは拾って、抱えて歩いて。そのうちに両腕では抱えきれないほどの量になったから、そばにある箱の蓋を開けた。
 箱に玉を詰めていく。きらきらが集まって眩しく光り輝いた。
 ひとつ手に取って、眺める。玉の表面には海動に頭を撫でられて不機嫌そうに怒る自分が映っている。天邪鬼なだけで、本当は嬉しかったくせにと苦笑した。
 もうひとつ。これには海動と手を繋いで街を歩いた光景。周りの目など少しも気にしないで、楽しそうにあいつは笑う。
 抱きしめられた時、一緒に朝を迎えた時、キスをした時。
 そのどれもが、俺が幸せだと、嬉しいと感じた時だった。
 言わばこの玉は俺の幸福の象徴でもあり、思い出でもある。
 玉がひとつ増えるたびに、箱に仕舞い込んで大切にする。そうすれば忘れないから。ずっと大事にしておける。
 空っぽだった箱の中は、もういっぱいになりそうだった。それだけ海動と出会ってから思い出が増えたということだ。
 静かに微笑み、蓋を閉めた。鍵はかけない。かける必要もない。
 いつかあの箱が重荷になるかもしれない。枷になって俺を苦しめるかもしれない。
 ――だが、それでもいい。
 思い出がない空っぽの人生より、あいつが隣にいる人生の方がずっと、ずっと。
 ――俺にとっては、幸せだ。
 遠くに光る玉を拾うべく、俺はまたゆっくりと歩きだした。


―――――――――――

なんとなくファンタジーチックな感じで
真上の夢、というよりは精神世界の具現化というイメージです
これからきっと、思い出の箱がたくさんできていくことでしょう
読んでくださってありがとうございました
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スパロボ大好きなゲーマー腐女子。清く正しく変態をこじらせ中。

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